科学技術高校独自の学校設定科目である「科学技術と人間」では様々な実験も行います。
(ちなみに、私は情報の教員です。)
今回は、天然染料と合成染料による染色の体験を通じて、染色の歴史や原理を理解するとともに、染色と人間生活との関わりを理解することが目的です。
授業では、染色の歴史と染色製品についての導入講義から身の回りの染色製品や染色の歴史、染色と人間生活との関わりを理解したあとに、実際に天然染料2種類(紅茶,紅茶+硫化鉄)と合成染料で染色をし比較検討をします。
少し写真付きで実験の詳細を説明します。
はじめに天然素材を使います。
片方のビーカーには紅茶を入れ染色します。
もうひとつのビーカーでは、紅茶に硫化鉄を数粒入れて染色します。
次に合成の染料です。
10%水酸化ナトリウム水様液20mlに、ナフトール1gをガラス棒でかき混ぜて溶かします。
この溶液に布(木綿)を浸しておきます。(写真左)
次にビーカーに、アニリン0.5mlと氷ブロックを入れ、そこに10%の塩酸を加えてアニリン塩酸塩の溶液を)作ります。
出来た溶液に氷ごとかき混ぜながら10%亜硫酸ナトリウム水溶液15mlを少しずつ加えます。(写真右)
最初に浸しておいた布(写真左)をガラス棒を使って取りだし、右の作った溶液に一気に浸すと溶液が反応し鮮やかなオレンジ色になります。
以上の実験を通じて、天然染料による染色と合成染色による染色の違いは何かをグループで話し合いミニレポートを書いて授業は終了です。
(何度もいいますが、私の専門は情報です。これは理科系の科目ではなく学校設定科目である科学技術と人間の1単元の授業です。)