機械実験で作成する作品とは内容が離れますが、授業の中には鋳造実習もテーマのひとつとして設定してありました。
鋳造実習は一度もやったことがなかったので大変興味深く授業を受けることができました。
以下、続きでは24枚の写真を使って、作品作りの様子を紹介していきます。
まず、はじめに。
今回は授業のなかで、手順の記録を目的としてコンパクトデジカメで撮影したため、かなり適当な撮影になってしまいました。ホワイトバランスも授業を受けるひとの立ち位置で変わるため、写真によってバラバラですがご勘弁下さい。
以下、作業の流れです。
鋳造で用いる砂。今回は砂型です。
定盤と下枠と木型。定盤に、下枠をのせ木型を中央に置く。
篩で砂を入れる。最初は、目の細かい篩を使い、下枠に土を入れる。
このとき、砂の固まりが篩に残った場合は、脇によけておき後ほど、つぶして使う。
目の粗い篩いで砂を入れる
枠に山ができる程度土を入れたら、突き棒を使って端から砂を固めていく。
突き棒でつく場合は一回目は柔らかく、二回目、三回目と強くしていく。砂は毎回山になるように、盛っていく。突き加減は熟練の見極めが必要だが三回目で木型がつぶれず、砂が柔らかくなりすぎない程度に突く。
突き棒の次はスタンプで全体を固めていく。こちらも全体を均等に突いていく。
突き棒で固め終わったら、角パイプを使って、枠からはみ出た土を削っていく。削る場合は、端から手前に引くように少しずつ削っていく。
下枠を反転させ、定盤をひっくり返す。この時、定盤に砂が付いている場合は砂をハケで払っておく。もし、砂型が不十分の時は、この時点で修正する。
上枠を乗せる準備として、別れ砂をまぶす。別れ砂は、ウエスを使って、うっすらと付与する。
上枠を乗せ、砂を入れていく。砂を入れるときの注意点は下枠の時と同様。ただし、湯口棒を下型の砂に5mm程度強く押し込む。
下枠同様に、突き棒、スタンプ、角パイプで作業を行い、面を平らにする。
湯口棒を抜き、小ベラを使い受け口を作る。気抜き針で三カ所ほどガス抜き穴を開ける。
上枠を外す前に、合印をチョークで記入する。上枠は下枠の修正を意識して崩れないように垂直に持ち上げる。写真は上枠を外したところ。木型は下枠に残っているので上枠には後だけが残る。
下枠に残っている木型に型あげ針を差し、小型ハンマーでたたき、周囲の砂型が崩れないように木型を抜く。
下枠から木型を外したところ。
型が外れたら、アルミを流し込む。アルミは約800度程度あるので、注意すること。流し込む時は、遅すぎないように注意する。
アルミの流し込み。
ある程度時間が経ち、湯口付近が固まってきたらハンマーで叩き音の変化を見る。固まった頃合いをみて、上枠を外す。写真は外した上枠。
下枠に残った鋳物。
下枠の四隅をハンマーで叩き、枠から鋳物を抜く。
冷えたように見えて熱いので注意して万力に挟む。
湯口に出来た余分な部分を金鋸で切り落とす。
完成。
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