工学院ネタはひさしぶりなので、補足から始めます。
私は高校における必履修(全ての高校生が必ず学ぶ)科目情報を担当する上野高校の教員です。
上野高校では、1年生に2単位(授業シラバス)の授業をしているのですが、生徒達の情報に対する知識や経験に大きな格差を感じています。
この原因の一つは中学校の「技術・家庭」にあるような気がしています。
学習指導要領に正しく従えば、義務教育を終了した高校生は、技術分野の中で「情報とコンピュータ」について学習済のはずです(詳細は学習指導要領や教科書を見るとわかります。)
ところが、生徒に話を聞くと「中学校で情報もコンピュータも一切やっていない」という話が沢山の生徒から返ってきます。
なぜ、このような事態が起こるのか。この疑問を解決するひとつの方法として、中学校で行われている「技術・家庭」の学習内容を高校の教科情報教員である私が理解し、高大連携ならぬ中高連携を強く意識することで高校における情報教育はさらに良くなると思い、
中学校教諭一種免許状(技術)を取得することを決意しました。
(もともと学部生だったころに欲しかったという想いも密かにあります(^^;)
決意をしたものの、困ったことが発生しました。
中学校教諭一種免許状(技術)を取得するためには、「木材加工」「金属加工」「栽培」の実習を含む単位が必要になります。
困ったのは「実習を含む」という点です。
中学校教諭一種免許状(技術)の免許状は以外と多くの大学で取得することができるのですが、科目等履修で実習科目を受けられるのは卒業生に限るという大学がほとんどです(工学院も「実習科目は卒業生に限る」となっています)
私は工学院の卒業生ではないので、科目等履修では実習科目を受講することができません。
ところが工学院には教職特別課程という1年間のみ在籍するコースが存在し、このコースならば実習科目の単位も取得でき、以後は卒業生扱いにもなるということがわかりました。
本学には、他大学の卒業生で教員免許を取得しようとする人のために、全国でも数少ない「教職特別課程」という1年間のコースを設けています。社会人が履修できるように夜間の授業で必要単位の修得が可能です。学費の面、仕事との負荷分散など悩むことは沢山ありましたが、免許を取得する(実習科目を受ける)という目的以外にも、10年現場に出た経験と知識を踏まえて、もう一度教職科目を勉強したいという気持ちもあったので、入学を決意したわけです。
長くなりましたが、私がなぜ工学院に入学したのか伝わったでしょうか?
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